自動車の運転に壁を感じてる人々、一概には言えないけれどその壁の原因にはクルマもあるんじゃないかなと思ったりする

某メーカーのテストドライバーの人が言ってたけど、本当に良いクルマってのは80歳のおばあちゃんでもスピンしそうな状況で制御できるクルマだ。と

件のテストドライバーの話を拡大解釈すると
良いクルマって操縦安定性だけじゃなく、車両感覚の掴みやすいサイズと形状、運転者を疲労させないインターフェイス、必要なときに違和感なく入るアシスト、万が一のときのための衝突安全性能とか色々あるよね?
つまり何が言いたいかというと、自動車の性能を底上げすることは運転者の不安感や疲労感を取り除くのに貢献するよね?
スペック厨のマニアのために性能を追求してんじゃないんたぞってこと

ここで良くクルマ好きのオッサンが引き合いに出すのはドイツ車だけど(自分はあんまり好きな例えじゃない)……
それを一部引用するなら、ヨーロッパ仕様のクルマはなぜ排気量1リッターそこそこの小型車でも長距離巡航が疲れにくいのかというと、道路環境によるところが大きいと言われてる。ドイツのアウトバーンや古都の石畳の路面、信号のないラウンドアバウト、うねる様な山岳路などなど……ロクに整備されてない劣悪な路面のくせしてアベレージスピードの高い道路環境のせいで必然的にクルマなんてクソほど興味ないオバちゃん向けの車種でも性能要件に占める操縦安定性のウェイトが高くなりがちと……

例えばスズキ スプラッシュなんかは好例かも
コイツはヨーロッパでは軽ワゴン扱いで、運転好きのオタク向けクルマとは程遠い存在の筈なんだけど、日本に輸入されるや否やドイツ車好きのオッサン共が大歓声を送ったんだとか。曰く「一昔前のドイツ車みたいな乗り味!」「高速で長距離走っても全然疲れない!」だそうで……

実はそれにはカラクリがありまして、スプラッシュはスズキとドイツの自動車メーカー オペルが共同開発したクルマなんです。と言っても実際にモノを作るのはスズキの担当で、オペルの役割は自分たちの求める性能要件をスズキに伝えて、出来上がったモノを評価すること。

スズキの開発担当者曰く、オペルの提示する性能要件はかなり厳しかった……
オペルの地元ドイツでは軽自動車(Aセグメント)だろうがスーパースポーツカーだろうが関係なくユーザーは速度無制限のアウトバーンを走るそうで、オペルはアウトバーンでも安定して走れる性能を日本メーカーのスズキに要求してきたというワケ
この経験が後にスズキ車の足回りの設計基準も変えたらしい

日本じゃ能天気に高速をかっ飛ばしてるオッサンのオモチャ程度の認識だけど、ドイツのユーザーにとっては操縦安定性の担保は切実な問題だとも言える……?

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動力性能の高いクルマ=正義
という理論を振りかざすつもりは毛頭ないけど、クルマにこだわりのない人ほど自分の体感覚や用途にあった車種をキチンと選ぶことって大事じゃない?ってお話でした

· · SubwayTooter · 1 · 0 · 1

私は自分のクルマ選びの基準を聞かれたときに「クルマは走れれば良い」って答えてるけど、「何でも良い」という意味ではない。
見た目、ステータス、憧れ、インスタ映えよりも自分の要件に合った車種を選ぶという意味で言ってる(汗)

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