「これはバイトの初日研修のときに必ずする質問なんですけど「いままで店を利用したなかで、すごいなーとか、気分よかったなーっていう経験、ある?」って聞くと、かなりの確率で「特にない」という返事が戻ってくるんですよね。 「じゃあさ」と、あらためて質問するわけです。「なんか、ムカついたとか、ヤな気分になった経験は?」と。 こっちは、ほぼなんらかの回答が返ってくる。そこでこう続けるわけです。「人っていうのは、そういうふうに、いやだった経験のほうが強く覚えてるものだ。人は、サービスっていうのは水みたいに無料のものだと思ってて、それを越えてよかったーとか思わせるのはすごい難しい。しかし君は、これから、その難しいことを技術として覚えて、金もらうんだよ」と。」
「愚直に積み重ねてきたシュート練習の末、世界に通用するパワーを身につけた上田は、そんなシュート力を身につけるため、努力は量が大事か、という質問に対し、自身の考えを明かした。
「質なんかわかんないじゃないですか、正直。例えば誰か小学生に効果的なシュート練習を教えても、それで僕のシュートが手に入るわけじゃない。色々やった上で、自分の中で質が見つかって、角度とか打ち方、いろんなことをやることによって筋肉がついてね。もちろん土台があってこそなんで。量を打ってやっていく、むしろその量自体が質なのかもしれない。まずやらないと話になんないし、続けることですよね。質ばっかり追っていても、質よく量やってるやつには勝てないし。そもそも努力って言葉自体も抽象的じゃないですか。別に努力しようと思ってやってる選手も多分いなかったし、この中(日本代表)の選手も。自分がやりたいから、上手くなりたいからやる。ただそれが努力っていう形に周りが見えるだけで、そこに量も質もないと思います」」
「新海誠監督『君の名は。』に対する、作家・小川哲の分析が面白い。 「印象的だったのは、『設定にちょっと無理があるんじゃない?』と思った瞬間にRADWIMPSの曲が流れ、綺麗な流れ星のアニメーションによって、思考が停止させられたことだ。『えっ、それとそれが入れ替わって、こうなるとするとあれがおかしいよな』と考え始めるとまたRADWIMPSが流れて……」 その上で『君の名は。』からの学びとして、小川はこう付け加えている。 「粗のない作品を考えることと同じくらい、作品の弱点をどう気づかせないように工夫するかという点も重要だ。」 一般に「設定に無理がある」「つじつまが合わない」「伏線が回収できていない」などはネガティブな評価になる。 しかし、『君の名は。』でロジックの難所を音響や映像のエモーショナルな演出で乗り切ったように、視聴者(読者)の心を揺さぶり感動させることができたなら、ほとんどの人はそれらの欠点を気にすることはない。 人は「完璧につじつまが合ったつまらない作品」よりも「設定が破綻した面白い作品」を求めているのかもしれない。」
マストドン好き