不人気の要因の一つはその貧弱な装備だ。シンプルさを売りにする無印良品のコンセプトに則り、バンパーを始めとした無塗装の樹脂部品、13インチのスチールホイールに155/70R13と軽自動車並に小さいタイヤ、ビニール張りの後部座席とラゲッジルーム、内装パネルも最低限と、当時(現在でも?)の消費者にはいささかシンプル過ぎたようだ。そしてボディカラーがマーブルホワイト一色しか選べないこと、テールレンズはなぜかマイナーチェンジ前のモデルのものを流用している点などから「新車なのに中古車みたいだ」と揶揄されてしまう。
シンプルだろうが、古臭く見えようが価格が安ければそれだけでも探求力にはなり得るはず。実際、同じオートマのマーチ コレット-f(95.5万円)よりも2.5万円安いプライスタグを掲げられていたが、既にモデルチェンジ直前のK11マーチはディーラーでの値引きも旺盛で、値引きなしのワンプライスを掲げていたMuji Carとの2.5万円の価格差が逆転してしまうことも珍しくなかったという。