電車用主電動機というと新性能電車では375(340)V定格(一時間)というのが多くて

それは電気制動によって発生する電圧は主に回転数比例であるから低電圧にすればするほど高速域での発生電圧が低くなり、一方で電動機の絶縁性能は大きさ或いは出力密度あたりで概ね決まってくるので

昭和30年代からの新性能電車用の大きさだとせいぜい900Vくらいが絶縁の限度だというところで、1500V路線では一般的な主回路の電車では375(340)Vが主に選ばれる定格電圧であるということだったと記憶していますが

一方で1M式電車では直並列制御をしたいとなると750(675)V定格としたいもので、昭和40年代中盤に薄い整流子片とTIG溶接のライザ部への応用が実用化され、高速電車での750(675)V定格主電動機が一般的な高速電車でも十分実用になった…という経緯だったと思うのですが

整流子片の厚み1/2ということは、単純に在来電動機に比べて耐過電圧性能が2倍くらいということでよいのだろうか?そうすると近鉄2400系とかは110km/hからのブレーキで1600Vくらい(全界磁速度45km/hくらいだったかと思います)発生しているということになりそうだが…

ついでに、それ以前の電制付き車両で750V定格主電動機の電車(東急5000系等)は高速域でのブレーキだとかなり広い速度域で弱界磁制動が必要で、空制補足が当然になされているということだと思うのだが…昭和30年代中盤までは鋳鉄制輪子が大手を振っていた時代なので、それでも電制付きのほうが経済的にペイするという理屈でよいのか

@AncientCapital 「高速度電動機と駆動装置」の4.3式を見る限り、整流子片数が2倍になれば片間電圧も2倍にできるはずですが、間に挟む絶縁体を薄くするのは機械強度的にも耐電圧的にも難しそうな気がするので、整流子片の厚みだけでは決められないように思いました。
整流子に対して絶縁体が十分薄くて済むなら問題にならないかもしれませんが・・・。

@[email protected] なるほど、読んでみます。結局はノッチ曲線或いは主電動機特性曲線が無いと、具体的形式については分からないということになりそうですね。

近鉄大阪線の1M式電車で100km/h以上からブレーキを掛けた時に空制補足が掛かっているのを見た記憶がないので、割と耐過電圧特性は良いようには思うのですが、如何せんATS化以後の関西私鉄あるあるなダラダラ制動なので…

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@AncientCapital
色々探しているうちに名鉄6000系のノッチ曲線が出てきたのですが、定格速度40km/h位に対して、95km/h以下なら全界磁のダイナミックブレーキリミットに引っかからないみたいです。
電動機端子電圧(750Vのはず)や、リミットでの発生電圧が明記していないのが残念ですが・・・。
(この資料見るまで名鉄6000系が1M方式とは知りませんでした)

dl.ndl.go.jp/pid/2313564/1/16

結局は近鉄2400系そのものの資料を見ないと何とも言えませんが、100km/hで空制補足なしというのもあり得そうな気がします。

@[email protected] MM'なのは界磁チョッパに変わった6500系の方ですね、電気車の科学とか、数年前の鉄P誌6000系特集で定格端子電圧は記載されていたと思います。

最高速度から全制動することは快晴時の極端な回復運転くらいでしょうから、実際的には空制補足の無いレベルということになりそうですね。

制動時端子電圧は、力行時の電流ー速度曲線からある程度推定できるように思うのですが、ただ機械損や走行抵抗が力行時はマイナス、制動時はプラスに働くので、やはり具体的なところは記載か実測によるより他は無さそうです。差が20%くらいだとすると、90km/hでの制動時は1500Vくらい出てはいそうですが

@[email protected] 近鉄2400系…というかMB-3110-Aの特性曲線と主要諸元が電気車の科学 20(6)号に掲載されていました。定格端子電圧が675Vでありながら、最大許容過電圧は1350Vになるようです。

ノッチ曲線自体は出ていないのですが、一応100km/hからの電制可能としている…と記載されています。名鉄6000系の頃だと、もう少し設計が洗練されて耐過電圧性能は良くなっていたのかもしれませんね。

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