ダイハツのスポーツカーについて好き勝手書く
S660と現行コペンのパッケージング比較
S660ってミッドシップレイアウトで専用設計のシャシ、四輪ディスクブレーキ、四輪独立懸架、タルガトップ、無に等しいトランク、前後で異なるタイヤサイズに純正タイヤはADVAN NEOVA AD08Rとスパルタンでガチっぽいパッケージング
一方コペンはだいぶ趣が違っていて、シャシはミライース由来のもので駆動方式はFF、フロントはディスクブレーキだけどリヤはドラム、リヤサスはトーションビーム、開閉が楽チンな電動メタルトップ、FFのお陰である程度の容量があるトランク、S660よりも高いシートポジション、前後同サイズのタイヤ、純正タイヤはポテンザだけどパターンを見る限りではハイグリップではなくコンフォートっぽい雰囲気
と言った感じでコペンはS660に比べると”ゆるい”ように思える
要するにコペンは高性能なプロダクトではなく、現状持ち得るリソースの中でスポーツカーに乗るというエクスペリエンスを売ることを命題として設計されたクルマだと言えるかも?
ダイハツのスポーツカーについて好き勝手書く 3
ダイハツのホットハッチについて
2シータースポーツカーのコペンがエクスペリエンスを売るためのクルマだとする
じゃあ、ミラ アヴァンツァートやストーリアX4、ブーンX4は?
これらはモータースポーツ直系のイメージが強いかも
それこそ、アヴァンツァートやストーリアX4は全日本ラリーやダートラのAクラスでスズキと鎬を削っていた時代に出たモータースポーツで勝つためのウェポンとして生まれたクルマ
特に受注生産かつ、エアコンすらオプションだったストーリアX4はそう
ブーンX4はスズキ撤退の切っ掛けとなったストーリアX4での反省もあってかロードカーとしてのブランディングも意識した方向に転換しつつも、936ccターボ+4WDの構成はやはり競技ありきのパッケージング
ダイハツのホットハッチはコペンとは違ってモータースポーツでの勝利という明確な目的の元に生まれ、そのストーリー上に存在するものといった系譜なのかも(ストーリア ツーリングもX4のロードバージョンといった立ち位置で、何故かFIAのホロモゲも取ってたし)
ダイハツのスポーツカーについて好き勝手書く 5
ブランドで所有欲を満たすといえば、シャレード デ・トマソの系譜を思わせる外装で飾ったブーン シルク スポルトパッケージかも
中身は普通の1.0L NA+CVTのブーンにデ・トマソっぽいスポーティな外装を被せたものなので走りの面ではスポーティとは対極にあるものなのだけれど
しかし、カッコいい外装を被せることでしがないゲタ車(ごめんねブーン/パッソ……)から日常を飾るちょっとアガるクルマに華麗にクラスチェンジする様はコペンと同様にエクスペリエンスを売るクルマとも解釈できるかも
しかし、カタログモデルではなくあくまでも純正オプションという位置づけで拡販は明らかに狙っていないニッチなモデル
ところでYRVターボは?
これは世界最強の1.3Lとの呼び声高いK3-VETを搭載するあたりにガチっぽさを感じるけども、ボディはセミトールワゴンでミッションはATのみ
これは若者向けのコンパクトなツアラー的な位置づけで、ホットハッチよりはより実用に振った感じ?
後のソニカやキャストスポーツとの関連を感じなくもない
トヨタへOEM供給する目玉として企画された?
ダイハツのスポーツカーについて好き勝手書く 4
だからこそライバルが撤退しモータースポーツが下火になり、日本国内での競技ベース車の市場が縮小した今の時代ではダイハツにとってスポーツエンジンとMTと搭載したホットハッチは不要なのかも
とは言え、モータースポーツの文脈から外れたホットハッチも一応存在するにはした
例えばシャレード デ・トマソとかYRVターボ、ブーンシルク スポルトパッケージ(便宜上ホットハッチにしておく)とか
ただ、シャレード デ・トマソにおいては当時エンジンをデ・トマソに供給していた繋がりから生まれたクルマで、現代のノートnismoやヴィッツ GR-SPORTみたいにブランドで所有欲を満たすという文脈に近いように思われるけど、これもシャレード 926RというグループBのために限定販売されたホモロゲモデルがルーツにあって、このデ・トマソをベースにデ・トマソ926Rというホモロゲモデルをさらに進化させたコンセプトカーも存在するあたり、ストーリアと同じくモータースポーツで勝つためのクルマの文脈上には立っているかも