今のところ分かっていることをまとめると下記のような感じか
・WH直系の弁は、WH自身で出版された教育用パンフレットや教科書、あるいは当時の米・英国で出版された教科書を探すのが最も実用的な部分を知ることができる筈
・K,A弁は客貨車用の各種国鉄教科書や類書で動作原理、挙動特性は容易に知ることができる
・P弁は車両工学24,25巻に故障関係の研究記事があり簡単な概要も含まれている。同期時による限り、戦前の「空気ブレーキ構造理論」にも構造関係の記載があるよう。
・M,U,A,AE,AREの各弁と、GEのJ弁、クノールの三動弁は「電車用空気ブレーキ」に詳細な解説と試験結果が掲載されている。同書は電気車の科学に昭和28~30年頃に連載されたものの纏め出版物のよう。SME,GE非常直通,SMEEもある。執筆は野村技師
・D弁は車両工学35巻に動作概要および挙動特性グラフの掲載
・KU弁はJREA12巻、車両工学40巻等に動作概要と挙動特性のグラフがある。三圧式
・E弁は車両と電気33巻に、動作概要の説明と圧力の伝達速度等の諸元表がある…ただしグラフが無い。
・試作で終わったB弁は「客貨車工学」に記載されている(ついでに同書には、クノール弁は無駄だとか書いてあるが…)
@AncientCapital E制御弁は、ナブコ技報 No. 55 p. 10-18に「新型ブレーキ制御弁 E制御弁について」という解説記事があります。
各種作用説明、15両編成での常用/非常ブレーキ時のBC立ち上がり特性・緩め特性、信頼性試験結果などかなり詳細なデータが載っています。
@AncientCapital そこは自分も引っ掛かっているところです。
「電車用簡易制御弁」と銘打っている割には、インショット作用とか急ブレーキ作用とか、モダン(?)な機能を一通り揃えていて、どの辺が「簡易」なのかという。
機関車で電車を回送する時とか、これぐらいの機能があった方がいいのかも知れませんが。
@[email protected] この本の記述だと、他の研究物のの流用では?という記載があったので、そういう意味での「簡易」なのかもしれないなとは思います。要は設計工数がさほどかかっていないと…
まあ、確かにKUよりは軽く小さくなっているし、保守的には金属摺動弁と比べるとメンテフリーだと思われますので、それをもって「簡易」だと言われればそんな気もしますが。
RE: https://misskey.io/notes/9oidwfck5xff0e6f