CTSの'72年インバータ電車、主電動機周波数が60Hzで定格速度、150Hzまで回ると書いてあり、定格回転数1800rpmで最大回転数4500rpmということになる。

後年の三相誘導電動機に比べると、定格はともかく最大回転数は割合に控えめに思える。

どうやら、この時代のサイリスタだと150Hzくらいが限界(当然にGTO素子など実用化すらされていない)で、それが基準で決まったように読めるのだが、営団6000系のような多重にして周波数を上げる回路にはしていないようだ。

まあサイリスタの多重接続は確かに難しそうな気はするが…まずは実用に、という前提なのか

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@AncientCapital 大阪市交20系試作車(素子はGTO)のケースだと、定格140kW, 550V, 1600rpm, 55Hzに対して、インバータの周波数範囲が2~130Hzだそうで、数値上はそこまで変わらない印象を持ちました。

素子の耐圧が向上したことや、ゲートパルスの生成にマイコンを採用することによる、制御装置全体の小型化も重要な要因になってきそうな気がします。
jstage.jst.go.jp/article/jipe1

@[email protected] いずれも都市高速電車なので、最高速度はそこまで求めないという事情は加味したほうがよいのかもしれませんね。CTSの電車だと、定格速度は25mile/h、最高速度は55mile/hとのことです。

これについて気になったので「インバータ制御電車開発の物語」巻末を参照したのですが、そもそも初期GTOの車は最大周波数は150Hzを下回っているものが当たり前なようで、郊外電車たる相鉄7000系などでは110Hz・3445rpmなどというのも出てきます。

全体的に、確かに最大回転数と最大周波数(ついでに定格回転数)は上がっていく傾向にあるようで近年だと200Hzとか6500rpmというものも見られます。

が、モータの通風音の問題などもあるのか社によっては、例えば阪急9000系の様に150Hz・4716rpm(1960rpm)というのもあるようで、回転数や周波数に関する設計思想の自由度が高くなったと評するほうがよいのかもしれませんね。ただし、そもそも高耐圧素子や装置小型化、あるいはマイコン採用やそれ自体の演算速度向上がなされないと、こういう自由度を出せるだけの技術的下地がないということと思います。

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