「〇今年は金価格がえらく上がりましたけど、金の買い手として意外と大きいのは中央銀行なんです。そして今年、いちばんたくさん金を買ったのは、何とポーランドの中央銀行であった。おそらくはウクライナに近いために、地政学リスクを敏感に感じ取っているのでしょう。
〇逆にロシアは今年、20年ぶりに金を売り越しているのですね。6.2トンだというから、結構な量です。考えてみたら、ロシアはこれまで3000億ドルの外貨準備を差し押さえられていて、最近は欧州が「フローズンアセットの活用」てなことを言い出しているのだけれども、ロシアがそれに文句を言っている。意外と外貨繰りが苦しいのかもしれません。石油価格も下がっているしね。
〇金価格というものは、株が上がる年には普通は下がるもの。ところが今年は両方とも上昇した。やっぱりドル離れが始まっているのでしょうか。そうであっても、ちっとも不思議ではありませんなあ。」