「このスレ読んで思い出した。 釣り仲間の一人にベトナム青年がいるが、ある釣具を見てしみじみ、 「あなたたちは特に自覚してないだろうけど、 これは今までに日本人が積み上げてきた凄まじい製造技術の歴史の賜物です」 といった内容をため息混じりに言ったことがある。 彼が感嘆したその釣具は竿でもリールでもルアーでもラインでもなく、 とても小さくて軽い金属製の「ハリス留め」。 ※ハリス留め~ハリのついたラインをメインラインに連結するための道具。 いちいち結ぶ必要がないため交換が容易におこなえる。 ラインを留める部分の溶接の絶妙さで、ただ斜めに挟み込むだけでもうラインは抜けない。 限界を超えた力がかかるとそこで切れて竿を保護する。 逆方向に引っ張れば今度は簡単に外れてくれる。 常日頃愛用している品だけど、改めて言われてみれば見事としか言いようがない。 正体は単なる折れ曲がった極細金属なんだけど、 そこには様々な知恵とそれを具現化できる技術、 そうしてやり遂げようとする意志(狂気?)が確かにあるんだなと思った。 件のベトナム青年、「尊敬の意を込めて日本人は怖いです」とも。」