「2013年。ファッション誌は「普通+αで女子ウケ」を推奨した。ボディバッグも推奨した。シャンブレーシャツも推奨した。チノパンも推奨した。 2026年。その結果生まれたおじさんが、今度は「清潔感がない」と言われている。 ファッション業界とは、自ら作り出した「普通」を10数年後に時代遅れと認定し、新しい「普通」を売る産業なのかもしれない。そして、その説明に困ったときは「清潔感」という概念を持ち出す。 もしそうだとしたら、イオンモールおじさんは被害者なのか、それとも優等生なのか。 彼らは、ある時代に「普通で、無難で、女子ウケする」と教えられた服を着続けてきただけだ。 もしそれが今になって“清潔感がない”とされるのだとしたら、問われるべきなのは個人の美意識だけではなく、10年単位で「普通」を作り替えてきたファッション業界の側なのかもしれない。 少なくとも、当時のファッション誌は彼らに合格点をつけていた。」