「その噂が広まってからしばらくして、Aさんが自殺した。その事も主婦達の口を加速させた。 Aさんの家族は葬式も手早くひっそりと済ませると、夜逃げするように引っ越していった。 この事で、母は「やっぱり殺してたのよ。じゃなかったら逃げるようにいなくなるわけないじゃない?」と、まるで刑事が証拠でも掴んだかのようにはしゃぐ。 そんな母を見て、父が「人様が亡くなったのがそんなに楽しいか!」と、ついにキレた。 ここでようやく母は家族から軽蔑の目で見られている事に気づいて黙り込んだ。 それ以来、子供とは必要最低限の会話しかない。 主婦の井戸端会議が人を殺し、その主婦も悲惨な事になった話。」