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「世界を見渡すと、不便益がビジネスに取り入れられている事例もあります。オランダの大手スーパーマーケット「ジャンボ」は2019年に「チャット・チェックアウト」を導入しました。急ぎではない買い物客に向けたレジで、ゆっくりと時間をかけてお話をしたい人たちがチャット・チェックアウトの列に並びます。
 このチャット・チェックアウトが顧客の反響を呼び、今ではなんとオランダ国内の200店舗ほどでこのスローなレジが導入されているようです。地域貢献になることからジャンボの従業員にも好評で、「チャット・チェックアウトを担当したい」と立候補する従業員も多いそうです。
 当初、ジャンボの経営層はおしゃべりレジの需要があるのは高齢者だけだろうと考え、孤独対策の一環として導入したそうですが、人と触れ合いたいという欲求はどの年齢層でも同じだったと話しています。
 近年では人員をかけずに手早く会計処理ができるセルフレジが主流になってきていますが、この「遅いレジ」は便利の対極をいくものです。でもそれが顧客に求められ、従業員のエンゲージメントも高めている。不便が役立つこともあるのです。」

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