ちょうど文学雑誌、国文学を読んでる途中でテーマの進め方もよく似てるので個人的にはすんなり読めた。文献や過去の文学を用いて作品を深堀りする点は俺は好き。ちょいちょい著者の願望というか主観が入ってるのは仕方ないにしてもよくかけていると思う。多分俺はここまでできない。
問題なのは著者と読者の知識量が剥離している点。既に感想がちらほらあるけどどれも了見不足とか知識不足と言ったコメントで、この形式の考察が、著者と同レベルの知識のある者はさておき、普通のライトな層が求めてきた考察とはちょっと違うのではないかと認識した。多分彼らが求めてるのは柳田折口版のようなユーモア交えながら面白おかしくも本質にちょっと触れるそんなに長くないタイプなんじゃないかな。日本語の長文だってちゃんと読むにはそれなりの知識や体力使うからね。だからこのノートはすごく良いんだけどどれだけの人がついてこれるのだろうかと思ってしまう。